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中国のFinTechはどこまで進んでいるのか?上海に見るFinTech先進国の実情

中国は全土で日本よりも急速にFinTechが普及している。
紙幣よりも電子マネーへの需要が広がる中、当地ではWechatPay、AliPayがないままでは買い物にも不便する。
電子決済の普及が遅れる日本は、中国のFinTechになにを学ぶべきか。
4月8日から12日まで、上海にて視察を行った。

◎IoTの管理はQRコードで進む

日本でも東京を中心に進むシェアサイクル事業だが、中国では更に利便性が高く、爆発的に普及している。
その一端を担うのが、レンタルの手順の簡易化だ。
シェアサイクルのキーにはQRコードが設定されており、スマートフォンのカメラで読み込むことで解除され、自動的に課金が開始される。
どこでも乗り捨てができ、返却もスムーズだ。
この手軽さが普及を大きく後押しし、逆に放置自転車が社会現象となるまでにユーザーのニーズを捉えた。
残念ながら現在の日本のシェアサイクルは、予約や貸し出し、返却の手間からここまで手軽な日常の足として利用はできていない。

◎QRコード払が進む日常の購買活動

日本と遜色なく豊富な品揃えの変わらない中国のコンビニエンスストア。
こちらでも支払いは大半がQRコードで行われる。

支払いにかかる時間は、SUICAなどのICカード払いと比較すれば時間は掛かる。
しかし現金を取り出し、お釣りを受け取るまでの一連の動作と比較すれば非常にスムーズで早い。
そのため、コンビニを利用する客の多くが現金ではなくWechatPayを利用する。

食堂やユニクロ、家電ショップはもちろん、街中の肉まんなど小売店でもQRコード払いが標準化している。

スマホ払いがスタンダードになると、逆に現金を持ち歩いていて不便さを感じる瞬間がある。
その一例がこの自動販売機だ。

中央にQRコード払のための液晶パネルが配置され、購入者は表示されたコードを読み取って支払いをし、商品を受け取る。
見てのとおり、硬貨を投入する場所は存在しない。

◎進むキャッシュレス、日本と中国はなぜ差がついたのか?

WechatPayを利用し、自然と日常的な購買活動をしていると、財布を取り出す回数があまりに少ないことに気づく。
実際になにかを食べる時、手元にはスマホ一台あれば充分に事が足りる。
上海で迎えてくれた孫氏によれば、上海人のほとんどが財布からキャッシュカードやポイントカードをスマートフォンへ移行し、キャッシュレスならぬ財布レスになりつつあるという。
このように急速にWechatPayが普及した背景には、広大な国土を持つため通信網の発達が急務であり、また同時に現金への信用が日本よりも薄い中国ならではの事情がある。
新しいシステムに対して柔軟であり、利便性、実用性を重視する彼らは、数年前には想像すらしなかったFinTechの最先端を進んでいる。
中国では街角の小さな店舗ですらキャッシュレスになりつつある一方、日本ではようやく重い腰を上げててdocomoなどがQRコード払を導入し始めた。
だが普及までにはまだ時間がかかるのは明白だ。
これは日本人が今まで、現金が全く価値を失うという経験をしたことがないためでもある。
しかし、FinTech時代が進む中、中国に遅れを取りながらでもキャッシュレスを進めていくことは急務と言える。
財布の中に小銭や紙幣を詰め込んで歩く時代から、我々はスマートフォンを片手に身軽に世界と繋がる時代を迎えなければいけない。

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